電気自動車に買い替えた理由
以前乗っていた軽自動車は、父から譲り受けた形見でもあり、できるだけ長く大切に乗りたいと思っていました。結果として約12年間乗り続けましたが、次の車検でかなり高額な修理が必要になることが分かり、買い替えを考えるようになりました。
車を選ぶ際、最初は普通の軽自動車を考えていました。主な用途は畑への往復で、長距離移動を頻繁にするわけではありません。そのため、価格や維持費だけを考えれば、ガソリン車の方が無難だと思っていました。
しかし、自宅には以前から電気自動車用の充電設備がありました。また、補助金や税金なども含めて販売店に試算してもらうと、「10年以上乗る前提なら、トータルコストの差はそこまで大きくない」という結果でした。
そんな中、夫が言った「電気自動車は“走る蓄電池”になる」
という言葉が強く印象に残りました。
災害時には家に電気を供給できるだけでなく、畑でも電源として活用できる可能性があります。実際、畑には電気設備がなく、「もし電源が自由に使えたら便利なのに」と思う場面が何度もありました。
最終的には、その便利さと将来性に魅力を感じ、電気自動車を選ぶことにしました。
実際に使って感じた「畑での便利さ」
実際に使い始めると、電気自動車は想像以上に畑で役立っています。
手洗いや簡易シャワーとして活用
私の畑では「愛知用水」という農業用水を利用しています。しかし、この水は汚れが多く、そのまま手洗いや飲用には使えません。
そのため、自宅からポリタンクに水を入れて持って行き、電気自動車の電源を利用して温めています。
冬場は温かい水で手を洗えるだけでもかなり快適ですし、夏場は汗をかいたあとに体を拭いたり、簡単なシャワー代わりに使うこともできます。
以前は、畑作業のあとに手が汚れたまま車に乗ることもありました。しかし、温水が使えるようになったことで、かなり快適になりました。
特に夏は、汗だくのまま帰宅するのと、一度さっぱりしてから帰るのでは疲労感が大きく違うように感じています。
高圧洗浄機が使えるようになった
柿の木の管理では、木の皮削り作業をすることがあります。
以前は手作業中心で行っていましたが、電気自動車から電源を取ることで高圧洗浄機を使えるようになりました。
これによって作業効率はかなり向上しました。
特に柿の木は本数が多いため、少しでも負担を減らせるのは大きなメリットです。
畑にはコンセントがないため、これまでは「電動工具を使いたくても使えない」という状況でした。しかし、EVがあることで作業の幅が一気に広がりました。
高圧洗浄機で木の皮削り作業をした様子はこちらからどうぞ
畑で照明が使える安心感
畑には照明設備もありません。
冬場などは夕方になるとすぐ暗くなり、作業しづらくなります。少し遅くなるだけで手元が見えにくくなり、安全面でも不安がありました。
しかし、電気自動車から電源を取ることで照明が使えるようになり、日が暮れてからも安全に作業できるようになりました。
これは想像以上に便利でした。
「あと少しだけ作業したい」という時に、暗さを理由に切り上げなくても良くなったのは大きいです。
畑で食事がしやすくなった
もう一つ意外だったのが、畑での食事環境が改善したことです。
温水で手を洗えるようになったことで、以前より衛生的に食事ができるようになりました。
作業の合間に、畑の景色を見ながらおにぎりやお弁当を食べる時間は、思った以上に気分転換になります。
以前は途中でコンビニや外食に寄ることもありましたが、その回数も減りました。結果として、節約にもつながっています。



電気自動車のデメリットも感じている
便利な一方で、もちろん不便に感じる部分もあります。
常に充電残量を気にする必要がある
ガソリン車の感覚でいると、「まだ大丈夫」と思ってしまいます。しかし、EVは充電が減ってからでは遅いこともあります。
特に畑で電源としても使用する場合、移動だけではなく作業用電力も消費するため、想像以上にバッテリーが減ることがあります。
そのため、以前より「今どれくらい残っているか」を気にするようになりました。
スマホアプリで残量確認できるのは便利ですが、逆に常に気にしてしまう部分もあります。
長距離移動はまだ少し不安
普段の畑利用では問題ありませんが、長距離移動になると少し不安があります。
充電スポットは増えてきているとはいえ、ガソリンスタンドほど気軽ではありません。
また、充電には時間がかかります。
そのため、
- 事前に充電場所を調べる
- ルートを確認する
- 充電時間を考慮する
といった準備が必要になります。
思い立ってすぐ遠出できるガソリン車と比べると、この点はまだ不便さを感じます。
実際の電気代はどうだった?
我が家では、中部電力のEライフプランを利用しており、主に夜間の安い時間帯に充電しています。
前年と比較して増えた夜間使用量から、おおよそのEV充電代を計算してみました。
1月は柿の木の皮削り作業で高圧洗浄機も使用したため、通常より電力使用量が多かったと思われます。
| 月 | EV充電による増加分 | 夜間単価 | 推定充電代 |
|---|---|---|---|
| 1月 | 136kWh | 約12.4円 | 約1,680円 |
| 2月 | 57kWh | 約16円 | 約912円 |
| 3月 | 56kWh | 約15.8円 | 約885円 |
| 4月 | 35kWh | 約17.37円 | 約608円 |
以前の軽バンでは、ガソリン代が月5,000〜7,000円ほどかかっていました。
それと比較すると、燃料コストはかなり抑えられていると感じています。
さらに、自宅には太陽光発電もあるため、「自分で作った電気で車を動かしている」という感覚もあります。
これはガソリン車にはない魅力だと思います。
電気自動車は「畑のインフラ」になる
実際に使ってみて感じたのは、電気自動車は単なる車ではないということです。
特に畑のように電源設備がない場所では、「電源を持ち運べる」という価値が非常に大きく感じられます。
- 温水が使える
- 電動工具が使える
- 照明が使える
- 災害時にも役立つ
こうした点を考えると、EVは“畑のインフラ”のような存在になっています。
もちろん、充電の手間や長距離移動の不安など、デメリットもあります。
それでも、畑との相性は非常に良いと感じています。
これから電気自動車を検討している方や、家庭菜園・農作業をされている方には、「移動手段」だけでなく「電源」としての使い方もぜひ知ってほしいと思います。