畑しごとの日々|未経験からの果樹栽培

愛知で柿や柑橘を中心に、果樹や野菜を育てる未経験からの記録と無人販売のリアルを紹介するブログです。

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種あり・种なしスイカ栽培の記録|父が好きだった「スイカの皮の漬物」とお盆のおはぎ

今年は、種ありスイカと種なしスイカを畑に植えました。

去年ほどたくさん実ったわけではありませんが、大きなスイカを収穫することができました。

収穫したスイカ

収穫のタイミングもうまくいったようで、切ってみると中までしっかり赤くなっていて、とても甘いスイカでした。

去年ほど収穫量が多くなかったこともあり、今年は無人販売ではほとんど販売しませんでした。

家族で食べたり、いつもお世話になっている方に差し上げたりして、今年のスイカはあっという間になくなっていきました。

その中で、スイカを見ながらいろいろなことを思い出しました。

スイカ作りがうまくいかなかった叔父の畑

収穫したスイカを最初に持って行ったのは、私たちが畑を引き継ぐことになった叔父のご親族のところでした。

畑を引き継ぐ前、叔父はいろいろな野菜や果物を育てていました。

とても勉強熱心な人で、分からないことがあるとよく調べ、いろいろ工夫しながら栽培していたそうです。

私たちよりもずっと上手に野菜や果物を作っていたと思います。

そんな叔父でしたが、なぜかスイカだけは、毎年作ってもうまくいったことがなかったそうです。

去年、初めて自分たちで収穫したスイカをご親族に持って行ったときも、そんな話を聞きました。

そして今年もスイカを届けると、

「やっぱりスイカは成功したことがなかったよ。」

と話してくれました。

私たちがスイカ作りを始めてから、去年も今年も比較的うまく収穫できたのは、接ぎ木苗を使ったことも関係しているのかもしれません。

もちろん、それだけが理由とは分かりません。

天候や畑の状態、その年ごとの条件もあると思います。

それでも、叔父が何度も挑戦してもうまくいかなかったスイカを、自分たちが収穫できたことには、少し不思議な気持ちがしました。

畑で見つけた小さなスイカ

スイカを届けてから1週間ほどたったころ、畑でとても小さなスイカを見つけました。

直径は10cmほど。

畑で見つけた小さなスイカ。ハウスみかんと比べるとこの大きさ

今年植えた場所とは違い、ここ2年ほどスイカを植えた記憶もない場所でした。

「これは、どこから出てきたんだろう。」

しばらく考えているうちに、もしかしたら叔父が昔植えたスイカの種が残っていたのではないかと思いました。

もちろん、本当にそうなのかは分かりません。

鳥や動物が種を運んできたのかもしれませんし、以前の栽培で落ちた種がたまたま芽を出した可能性もあります。

それでも、その場所で小さなスイカを見つけたとき、私は叔父のことを思い出しました。

小さなスイカでしたが、切ってみると中はちゃんと赤くなっていました。

そして食べてみると、驚くほど甘かったのです。

もし本当に、昔叔父が植えたスイカの種から育ったものだとしたら。

なんだか、叔父からのちょっとしたお返しのような気がしました。

小さなスイカの中は赤かった

父が好きだったスイカの皮の漬物

スイカといえば、もうひとつ思い出すことがあります。

私の父は、スイカの皮を漬物にして食べるのが好きでした。

子どものころは、スイカを食べたあとに残った皮を漬けているのを見て、

「よくそんなものを食べるなあ。」

と思っていました。

食べ終わったあとのスイカの皮を漬けているように見えたので、私自身はあまり食べる気になれませんでした。

もちろん、自分で作ってあげようと思ったこともありませんでした。

ところが、お盆にスイカをお供えしたとき、ふと父のことを思い出しました。

「父は、スイカの皮の漬物が好きだったな。」

そう思い、父の妹に電話をして作り方を聞いてみました。

すると、作り方は思っていたよりもずっと簡単でした。

スイカの実を食べる前に、漬物にする部分を包丁で切り取っておきます。

あとは塩で漬けるだけでいいそうです。

実際に作って食べてみると、皮の近くに少し残った赤い部分の甘みもあり、思っていたよりずっとおいしい漬物になりました。

シャキシャキとした食感もあって、「これはおいしい」と思いました。

そして、こんなにおいしいのなら、生きているときに作ってあげればよかったなと思いました。

あのころは、父が好きなものだと知っていても、自分で作ってみようとは思わなかったのです。

父が亡くなってから、初めて作ることになりました。

そんなこともあるのだなと思います。

義母が作っていたおはぎ

お盆になると、もう一人思い出す人がいます。

義母です。

義母は、お盆になると自分で小豆を煮てあんこを作り、そのあんこをおはぎにしていました。

当時は、たまにお手伝いをする程度で、ほとんどは作ってもらったおはぎを当たり前のように食べていました。

義母が亡くなってから、初盆と今年のお盆に、義母のやっていたようにおはぎを作ってみることにしました。あんこは市販のものを使っています。

もちろん、義母が作っていた味にはなりません。

形も、どこか不格好です。

それでも何とか、おはぎらしいものができました。

昔食べていたおはぎを思い出しながら、感謝の気持ちを込めて作りました。

家族で味わうことが、義母への供養になるような気がしました。

スイカがつないでくれた思い出

今年の夏、スイカをきっかけに、叔父のこと、父のこと、義母のことを思い出しました。

畑で偶然見つけた小さなスイカ。

父が好きだったスイカの皮の漬物。

そして、義母が毎年作っていたおはぎ。

お盆には、父と義母を思いながら、スイカの皮の漬物とおはぎをお供えしました。

畑で野菜や果物を育てていると、収穫量や栽培の成功、失敗ばかりに目が向きがちです。

けれど、ときには収穫したものが、昔の出来事や、もう会うことのできない人のことを思い出させてくれることもあります。

今年のスイカは、とても甘くておいしいスイカでした。

でも、それだけではありませんでした。

畑にあった小さなスイカや、スイカの皮を漬物にしたこと。

そして、おはぎを作ったこと。

今年のお盆は、そんなことをしながら、懐かしい人たちを思い出す時間になりました。

スイカの皮の漬物とおはぎ