今年の不知火は、正直むずかしい。
3月になっても味にばらつきが大きく、とても甘いものがある一方で、酸味が強いものもある。収穫時期に関係なく差が出ているのが特徴だ。さらに、3cmほどの小玉が多く、大きいものでも7cm程度。見た目にもサイズ差が目立つ年だった。



実際に並べてみると差は歴然だ。
最小は約2.5cm、最大は7cm。同じ木から収穫したとは思えない大きさの違いである。
摘果はかなりやったつもりだった。けれど、写真を見ると「まだ甘かった」と認めざるを得ない。
不知火は、思っている以上に思い切りが必要なのかもしれない。
けれど、この状況を整理してみると、原因はある程度見えてきた。
去年はならず、今年は一気に実った
去年はほとんど実がならなかった。その反動なのか、今年は花も多く、着果も多かった印象がある。
柑橘は隔年結果しやすい。実がならなかった翌年は樹のエネルギーが余り、一気に花をつける。すると摘果が追いつかないと小玉が増えやすい。
「かなり摘果したつもり」だったけれど、結果を見るとまだ足りなかったのだと思う。
来年はもっと思いきる。
7cm以下は早めに落とすくらいの気持ちでいこうと思う。
夏の水分が多すぎた可能性
今年は畑のトラブルがあり水が多かった。
水が多いと、
・枝葉がよく伸びる
・糖度がのりにくい
・果実ごとの差が出やすい
という傾向がある。
実際、葉は濃い緑でとても元気。木そのものは悪くない。むしろ力がある。
しかし樹勢が強いと、栄養が枝葉に分散し、果実ごとの味のばらつきが大きくなることがある。
甘いものは非常に甘い。
酸が残ったものははっきり酸っぱい。
どちらも「味が薄い」のではなく、むしろ濃厚だ。
追熟1か月、その結果
収穫後1か月追熟している。
最近は皮が少し厚くなった感じがある。ただし中身は水分十分。スカスカではない。味も濃い。
これは劣化というより、外皮の水分が先に抜けて締まってきた状態だろう。追熟のピークは2〜3週間あたりだったのかもしれない。
不知火は本当にタイミングが難しい。
今年は失敗か?
そうではないと思う。
今年は
・去年ならなかった
・夏の水が多かった
・着果が多かった
・樹勢は強い
この条件が重なった「調整年」だったのだろう。
木は元気だ。
味も濃厚だ。
ただ、均一ではなかった。
来年への決意
不知火は本当にむずかしい。
でも、だからこそ面白い。
来年は
・6月の摘果をもっと思いきって
・水はけも意識し
・収穫時期をさらに見極める
この3点を意識してみたい。
「かなりやったつもり」では足りない。
結果がすべてだ。
今年のばらつきは、来年へのヒント。
難しいからこそ、もう一段階上を目指したいと思う。