不知火が固くなってきた…
これって大丈夫?
追熟しながら味を見ていた不知火(しらぬい)が、ここへきて固くなるものが増えてきました。
酸味は抜けてきたのに、皮がしっかりしてきています。
「このままでは、無人販売に出す前に食べられなくなってしまうのではないか」
そんな不安が頭をよぎりました。
今年はとても収穫量が多く、久しぶりの豊作です。
20年以上育てている木が、枝いっぱいに実をつけました。
うれしい反面、「こんなに採れて、本当に全部おいしく
食べてもらえるのだろうか」という心配もあります。

実が多い年は甘さが控えめ?
不知火は、実がたくさんつく年は糖分が分散し、甘さが
やや控えめになることがあると聞きます。
確かに今年は、飛び抜けて濃厚というよりも、やさしい
甘さという印象です。
「固いけど売っていいのかな」
「去年より甘くない気もするし…」
迷いながら、不知火についてあらためて調べてみました。
不知火は追熟すると硬く
なる?
追熟が進むと、水分が少しずつ抜け、糖度が安定し、皮が厚く・固く感じることがあるそうです。
でもそれは傷みではなく、熟成が進んだ状態。
むしろ「少し固いくらい」がいちばんおいしいことも
多い、と書かれていました。
私はずっと、温州みかんと同じ感覚で、やわらかい方が
甘いと思い込んでいました。
やわらかい=完熟、という思い込みです。
実際に食べてみた結果
でも本当のところはどうなのだろう。
そう思い、いちばん固めの実をひとつ選び、むいて
みました。
……甘い。
今まで食べていたやわらかいものより、はっきりと甘いのです。
味が締まり、輪郭がくっきりしています。
水分がほどよく抜けることで、味が凝縮されているのかもしれません。
見た目や手ざわりだけでは、判断できないのだと気づきました。
無人販売だからこそ、正直に
私の無人販売は、ご近所さんが中心です。
顔は見えなくても、長く続けていると信頼でつながって
いると感じます。
だからこそ、正直に伝えたい。
今年の不知火は、「とろける甘さ!」というタイプでは
ありません。
でも、酸味が抜けて、やさしく、さっぱりとした甘さが
あります。
少しかためですが、甘みはのっています。
そのことを書いた小さなPOPを添えて、5個300円で出してみることにしました。
安さで売るのではなく、正直さで売る。
無人販売は、値段よりも信頼。
今年の味を、今年の言葉で伝える。
それが、長く続けるためにいちばん大切なことなのかも
しれません。
もし手に取ってくださった方がいたら、「固いけど
甘かったよ」と思っていただけたらうれしいです。
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